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空の玄関、関空の空港バスで乗車拒否された話~本当にそれでいいの?日本のおもてなし

日本の主要国際空港の一つ、関西国際空港には毎年多くの外国人が世界中からやってきます。空港バスは、そんな関空と近郊の都市をつなぐ手軽な交通手段であり、私もいつも利用しています。

しかし、今回は、関空の空港バス乗り場で乗車拒否にあってしまい、たいへん不愉快な思いをしました。


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空席があるのに乗れない空港バス

私たちが利用しようとしたのは、関空と大阪空港を結ぶ空港バスです。今回、海外に住む私と主人は、日本滞在の後、海外の自宅へ戻るために大阪空港発成田経由のフライトを利用しました。

そのため、実家のある関西の都市から関空経由で大阪空港まで、バスを乗り継いで移動しようとしていました。

私たちが、関空の大阪空港行きバス乗り場に着いたとき、バスが1台停まっていました。バスのタイムテーブルは気にしていませんでしたが、目の前に目的地行きのバスが停まっていたら、走って乗り込みますよね。

私たちも足早にバス停に行き、荷物をトランクルームに入れてもらおうとしたんです。

そうすると、乗客の荷物を積み込んでいた作業員は、イギリス人の主人に向かって、「Next Bus(次のバス)!」と言ったんです。


乗車拒否された理由

私たちは、耳を疑いました。バスの中を見上げると、明らかに空席が目立ちます。でも、その作業員ははっきりと日本語で私にこう言ったんです。

「このバスには乗れません!」

そうして、次々とすでにバスに乗っている乗客の荷物をトランクルームに積み込んでいきます。私は、わけがわからなくて、「どうして乗れないんですか」と聞きました。すると、

「このバスは19:40発のバスです。あなたたちが来たときには40分を回っていましたから」

と冷たく言われました。スマホの時間を確認すると、この時点で19:41。

私はあっけにとられて、日本語が分からない主人にどう説明すればいいのか、とっさに言葉が出てきません。


この冬一番の冷え込みの夜、40分待たされることに

彼らは手早く荷物を積み込み、トランクルームの扉を閉め、発車の合図を出します。私がこの理解しがたい状況で、乗車拒否された理由を主人に英語で説明している間に、そのバスは走り去ってしまいました。

次のバスは、20:20。この日は、この冬一番の冷え込みで、関西でも雪がちらついていましたが、その寒さの中、風よけも何もないバス乗り場で40分も待たされるハメになったわけです。

なりゆきと作業員が言った言葉を主人に伝えると、彼は、

「ばかげてる」「これは、最近自分が経験した、最も不愉快な出来事の一つだ」


乗車拒否されたのは私たちだけではない

このとき、あまりの予想できない出来事に、まだあっけにとられている私たちに話しかけてきたカップルがいました。

おそらく、シンガポールかマレーシア人の初老カップルで、すぐ隣、京都行のバス乗り場にいた人たちです。彼らは私たちに英語でこう言いました。

「これが日本のスタイルだよ。私たちも10秒遅れてきたために、バスに乗せてもらえなくて、ここで待つハメになったんだ」

そう言い残して、彼らは京都行のバスに乗っていきました。つまり、他にも同じような経験をしている外国人がいるということです。


ただで40分は待てません

結局、彼らはスケージュール通りにバスを出発させたかったということなのでしょう。でも、確かに時間に正確なのは日本人の美徳の一つですが、これはやりすぎだと思います。

私は、日本人として恥ずかしさと憤りを感じました。主人の方も、かなり頭にきたらしく、

「カスタマーサービスにクレームしてきてもいいかな」というので、「行ってきて」と言いました。「時間はたっぷりあるから」

「分かった、じゃ、20:19までには絶対に戻ってくるから」と言い、彼はインフォメーションカウンターを探しに空港ビルに入っていきました。


これが日本の「おもてなし」なのか

考えれば考えるほど、私にはこの状況が理解できません。

私は日本人として、海外で接客業に長く携わってきましたが、日本人のホスピタリティ精神やおもてなしの心には、誇りをもっています。相手に対するおもいやりも日本人の美徳の一つだし、日本人としてのプライドを持っています。

関西国際空港は空の玄関として、日本にやってくる外国人がまず足を踏み入れる場所の一つです。その関空のバス乗り場で、こんなに非人間的でフレンドリーでないサービスが行われているのかと思うと、憤りを感じます。

私たちは、たまたま日本から海外へ出発するため、大阪空港に向かう途中でしたが、関空発の空港バスを利用する外国人の大部分は、日本に到着したばかりの人だちだと思います。

日本へやってくる外国人の中には、10時間以上のフライトを乗り継ぎ、自宅から関空まで到着するには30時間前後かけてやってくる人もいます。フライトと移動で疲れた彼らがもし、こんな仕打ちを受けたら、「なんてクレイジーな国なんだ」と思わないでしょうか?


担当者の説明

しばらくして、私の主人が2人の日本人を連れて戻ってきました。若い女性と、少し年上の男性です。主人の説明はあまり理解できていなかったようなので、私が日本語で説明しました。

そうすると、女性が、「確かに、バスはなるべく時間通りに発車するようにしておりまして・・・」と言います。

「でも、トランクルームは開いていて、バスの座席にも空席があって、係の人に言われて時計を見たときには、41分だったんですよ。つまり数十秒遅れてしまっただけということですよね」

というと、彼女は自分の腕時計を私に見せながら、

「みんな時計は時報に合わせてセットしているので・・・」

いやいや、そういう問題じゃないんだってばっ!

つい頭にきて、

「時間に正確にって言ったって、電車だって遅れることありますよね。だいたい、バスなんて道路状況で時間が左右することはみんな承知で利用しているわけでしょう。

私の主人は、日本の滞在を楽しんで、とてもハッピーでこれから自分の国に帰ろうっていうところなのに、日本滞在の最後の思い出がこれですよ。

他の外国人にも同じように不愉快な思いをさせているんですよね、それで本当にいいんですか」

と言ってしまいました。すると、彼女の横にいた男性は、私と目を合わせようともせずに小声で、

「すみませんでした。これからは乗せるようにします」


日本人の「思いやり」は・・・?

先ほども言いましたが、日本人の時間正確性は、世界に誇れる美点だと思います。しかし、それにあまりにこだわるために、人間性やフレンドリーさに欠けるのは、いかがなものでしょうか。

確かに、時間通りにバスのリ場にやって来ていた乗客の皆さんの1分、2分という時間は貴重です。でも、そのために、寒い夜、外で待たされる私たちや初老の外国人夫婦の不愉快さや理不尽感は想像できないのでしょうか。

日本人の「親切さ」や「思いやり」の心からは、遠くかけ離れた行為だと、私は思うのですが。